
本サイトの管理人で、高専卒業生のマーティーです。
このページでは高専の5年間を寮で過ごし、副寮長を務めた僕が「15歳から高専寮で暮らして感じたメリット・デメリット」について解説します!
「高専は寮生活って聞くけど、実際どうなんだろう?」
「15歳から親元を離れて生活するって大丈夫なの?」
そんなふうに思っていませんか?
高専で寮に入るかどうかは、本人と保護者にとって大きな選択です。
しかし、寮生活のリアルな情報は意外と少なく、不安が残るもの……
僕は高専の5年間をずっと寮で暮らしました。
中学卒業と同時に、親元を離れたことで不安もありましたが、だからこそ、実体験を通して本音で語れることがあります。
このページでは、実際に高専寮で5年間過ごした僕が感じた「高専で寮に入るメリット・デメリット」を詳しく解説します!
高専への進学判断を助ける情報になれば幸いです!



「高専って何?」という方はこちらから👇
《本記事の結論》
15歳から高専の寮で暮らし、5年では副寮長を務めた僕が感じたことをまとめました。
- 勉強がわからなければ同級生や先輩にすぐに聞ける
☞いつでも近くに勉強できる人がいる!
- 最低限の生活能力が身に付く
☞社会人での寮や一人暮らしでも困らない!
- 学校までの通学時間が短い
☞自宅から通えない人にとっては選択肢を広げてくれる!
- 寮費が安い
☞学費も安いし、最高の親孝行!
- 共同生活の中で深い交流ができる
☞学校では関わらない他学科や先輩との交流も!
- コミュニケーション能力が求められる
☞県内外から入寮してくるので、同級生も知らない人だらけ……
- 時間制約がある
☞「食堂」「お風呂」「点呼」「消灯」など決められた時間で……
- 自分で勉強しないといけない
☞勉強しなさいと言ってくる人はいない……
- 寮則を守らないと退寮になることも
☞規則を守って生活していれば心配なし!
- プライベートの確保が難しい
☞特に低学年は相部屋…一人になれる場所はほぼない!



寮生活に挑戦して無理だと感じた場合、週末だけ自宅で過ごしたり、早々に退寮して自宅通学にする選択もできます!
5年間寮生活の副寮長が語る高専寮に入るメリット



早速、高専寮に入るメリットについてです!
勉強がわからなければ同級生や先輩にすぐに聞ける



僕が寮生活の中で一番メリットに感じたのが、「勉強でわからないことをすぐに聞けること」です。
入学最初のテストではワースト3(38位/40人)だった僕……
(60点以下の赤点が4つ、最低点は生物学の36点……😂💦)
「これはヤバイぞ……💦」とかなり焦って頑張りました。
テスト前には、部屋が近くだった(確か最初のテストで8位くらいの)友人に「勉強おしえてくれぇ―💦」と毎日のように通っていました。



この時寮生じゃなかったら、きっと勉強したくてもわからなくて、落ちぶれていたと思います。
その甲斐もあり、2回目のテストでは20位後半の順位まで上昇!
以降も、部屋替えの時に仲が良かった主席の友達と組んで同室になり、テスト前にどんな勉強をしてるのかをマネて、成績を上げていくことができました
勉強の内容もですが、一番印象に残っているのは勉強のサイクル‼
「ここまで終わったら休憩!」と決めて、ゲームなどでリフレッシュをして、また勉強に戻るを繰り返していました。
僕もマネして、「ここまで終わったらマンガを一冊読む!」と、当時友達の部屋にあったMAJOR(野球漫画)を1冊ずつ読んでは勉強してを繰り返して……全巻(78巻)読破しました💦笑



その時の結果が初めて一桁の8位、集中と息抜きのバランスが大切だな感じた出来事でした!
寮での共同生活がなかったら、この有効な勉強法も得られなかったと思います。
また、わからない問題は過去に同じようなテストを受けている先輩に問題の解き方や試験範囲についてのアドバイスをもらうなど、寮生活による恩恵はすごく多かったです!
寮で同級生や先輩に勉強や勉強方法を聞けるのは大きなメリット!
最低限の生活能力が身に付く
寮生活をする上で、以下のことは自分でする必要があります。
- 洗濯
- 掃除(自室はもちろん、共有スペースも交代制)
- 布団干し
- 日用品の買い物 e.t.c…



社会人になってからの寮生活や、一人暮らしで足りないスキルは料理くらいー!
その他のスキルは寮生活の中ですぐに身に付きます!
普通に高校生を送っていると、親に頼りっきりになることがほとんど……
自分でやってみることで、親に感謝する気持ちも芽生えます。
身の回りのことは自分でやるしかない!
今までやってくれていた親に感謝☆
学校までの通学時間が短い
寮は学校に併設されていることがほとんどです。



僕の学校は寮と校舎の間に運動場がありましたが、それでも徒歩で5分くらいでした!
寮と学校が近い事で、「部活」や「研究」の時間をより多く確保することができました!
特に部活は、(任意で)朝練や夜練、トレーニングルームでの筋トレなどをやっていましたが、寮で食事をとってから体育館に戻ることが出来ていたので助かりました★
また、僕は自宅から学校までは2時間程かかる距離だったため、もし寮がなかったら「高専への進学」という選択肢は最初からなかったと思います。



自宅が遠い人にとって、寮は選択肢を広げてくれます!
通学時間が短い分、やりたいことをする時間が確保できる!
自宅から学校が遠い人にとってはありがたい!
ちなみに……
僕の学校は「自動車学校」も(たまたま?)隣にあり、4年生のときには部活帰りに通って免許を取ることができました。本当にありがたい環境!
寮費が安い
寮費については、国立の学校ということもありとにかく安い!
大学生が下宿や一人暮らしをするとしたら、家賃だけで3万円は超えるところ、ほぼ同じ値段で3食付き、大浴場のお風呂付です。



学費も安いし、最高の親孝行!
その上で勉強や部活に集中できる環境が整っています!
高専入学&寮生活で学費は最小に!
共同生活の中で深い交流ができる
同じ学科の同級生とは、5年間同じクラスなのでもちろん仲良くなりますが、他学科や先輩との交流があるのが寮生活!
他学科と仲良くなる仕組みは「学科混合の相部屋制度」です。



僕が在学中は、入寮時と最初の部屋替えは、3人部屋を学科混合の相部屋にしていました!
学科混合で組むことで、同室者と仲良くなるだけでなく……
- 同室者に会いに来る他学科の同級生
- 同室者に会いに来る部活の先輩・後輩
とも仲良くなることがあります。
僕の友人にこんな人が……
「寮で同室だった他学科の友達の部活の後輩」から、結婚式に呼ばれたそう!(遠い…笑)
学科も違うし、学年も違うし、部活も違う……
寮の部屋でしゃべったことがあるだけなのに卒業後に呼ばれるのはすごいですねー笑
2回目の部屋替え以降は、仲のいい人同士で好きなように組んでOKでしたが、意外と他学科の人と組む人が多い!



僕も同じ部活の他学科の友人と同じ部屋でした!
寮生活を通じて、同級生以外にも一生の友人ができる!
5年間寮生活の副寮長が語る高専寮に入るデメリット



続いてデメリット!
これを乗り越えられば、すごくいい環境です!
コミュニケーション能力が求められる
「共同生活の中で深い交流ができる」の項目で触れましたが、最初は他学科の人と相部屋で共同生活をすることになります。
特に高専は基本的に各県に1校なので、県内外から入寮してきます。(例外の都道府県もあります。)



僕の場合は同じ中学からは2人だけでした……
共同生活なので食堂やお風呂などはもちろんですが、自室でもよく知らない人と一緒に過ごすことはストレス……コミュニケーション能力が求められます。
ただ……
1か月もすれば慣れます!
むしろ、ずっと友人と過ごすなんて今となってはすごく贅沢な時間です!
知らない人の中でコミュニケーション能力が求めれる
しかし、気を遣うのも最初だけ!すぐに慣れて楽しくなります!
時間制約がある
寮は共同生活なので、いろいろと決まり事があります。
- 食堂が開いている時間
- お風呂に入れる時間
- 消灯時間
- 自主学習時間
- 朝、夜の点呼の時間 e.t.c…
これだけの決まり事の中で生活リズムを作ることは、自宅通学だとあまり意識しないので大変そうですが……
共同生活なので規則があるのは当たり前、
生活していく中ですぐに慣れます!
自分で勉強しないといけない
中学までは親から言われて勉強をしたり、塾で勉強を教えてもらったりと、自発的でなくとも勉強する機会を作ることができました。
でも、寮に入ると「勉強しなさい」と言ってくれる人はいません……
自主学習時間が設けられている寮もありますが、見張られているわけでもないので、その時間で何をやるかは自由。
また、大学受験のような一般向けの勉強ではなく、高専の専門分野に特化した勉強やレポート作成などがメインになります。



勉強の機会を学校外で作ることはできません。
なので、自分で勉強ができないと厳しいのです……
自ら勉強ができないと置いていかれる……
単位が取れないと留年することも……
寮則を守らないと退寮になることも
「時間制約がある」でも書きましたが、寮則として決められたことがあります。
- 消灯時間違反
- 朝、夜の点呼違反
- 土足禁止エリア違反
などなど、寮則違反があると減点されていき、新1年生が入寮する時に部屋数が足りないと退寮の対象になります……
(減点対象や制度は各寮で異なると思うのでざっくりです。)



逆に寮則をしっかり守って生活していれば、5年間を寮で過ごすことが出来ます!
寮則を守らないと追い出されることも……
でも、集団生活を普通に送っていれば大丈夫!
僕が5年間寮で過ごすことが出来たのは、寮則を守っていたことはもちろんですが、2年生から寮生会に所属して、5年時には副寮長をやらせてもらえたのが大きかったと思います!
プライベートの確保が難しい
寮は集団生活の場なので、どうしてもプライベートの時間を確保しにくいです。
特に1、2年生のうちは3人部屋、3年生も2人部屋など、自室でも一人になれる時間はほとんどありません……



逆に言えば、仲のいい友達とずっと一緒にいるということ!
社会人になると、新入社員でも相部屋を経験することはほとんどないでしょう!
同じ学校に入学した似た者同士、共同生活も悪くないです★
プライベートの時間はないけれど、なかなか味えない仲間との時間を過ごすことができる!
高学年になれば、一人部屋を割り当ててもらえることもあります!
その時に大事になるのが、「寮則を守ってきたか」と「寮の役員をやってきたか」。



僕は4年時には一人部屋を貰いました!
高専寮に入るメリット・デメリットまとめ



本ページでは、高専寮に入るメリット・デメリットをまとめました!
メリットが大きい一方、人によってはデメリットが致命的で選択できない場合もあると思います。
- 勉強がわからなければ同級生や先輩にすぐに聞ける
- 最低限の生活能力が身に付く
- 学校までの通学時間が短い
- 寮費が安い
- 共同生活の中で深い交流ができる
- コミュニケーション能力が求められる
- 時間制約がある
- 自分で勉強しないといけない
- 寮則を守らないと退寮になることも
- プライベートの確保が難しい
デメリットには目を瞑って、一度飛び込んでみると、以外と何とかなるものです!
それでも「寮生活は無理だ―!」となった場合は、週末は自宅で過ごしたり、早々に退寮して自宅通学に切替えたりとやれることはあります。



入らない選択をする前に、一度経験してみるのも悪くない!
高専を選ぶ上で参考になる記事はこちら👇


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